01

JCS技術開発と
お客様の要望による2つのアプローチ

JCSでの技術開発

市場や自動車技術の動向を見ながら、どのような技術が必要となるか戦略構築を行い、
次世代のエアコンシステムやHVAC、新技術の開発を進めています。

■技術開発/先行開発

次世代サーマルマネジメントシステム開発
高効率エアコンシステム開発、電動車用クーラントシステム開発

熱交換器開発
サーマルマネジメント用熱交換器、空調用熱交換器

■技術戦略構築
市場・自動車技術・
他社動向調査
関連する法規制、
各国の政策調査
開発インフラ構築
お客様の要望

お客様が考えるニーズや車に採用したい機能や構造など、
お客様の想いを情報収集し、性能、重量、コストなどの要求事項を整理します。

電気自動車の航続距離に
影響しない空調システムにしたい
モーターやインバータなど
電気部品を冷やしたい
運転席と助手席を個別に
温度調整できる空調にしたい
酷暑や極寒でもバッテリーの
急速充電が出来るように冷却、加温したい
商品企画・具体化と採用決定

JCS技術開発からの提案やお客様の要望を元に、具体的な商品企画を立案。
JCS社内での採用決定後、開発スタートとなります。

02

モデルベース開発にて
製品構造・部品を詳細検討

製品の必要機能を定義し、構造を具体化します。
検討段階に応じてMBDを活用し、性能面、信頼性面での完成度を上げていきます。

ヒーターユニット開発では
内部通路切替部品の配置や動きをCADを使って検討します。

狙いの性能になっているかを確認し、
対策、検討、改善を繰り返し行います。

MBD

モデルベース開発

構造解析

車が走行しているときに製品にかかる力や振動でどのような変形を起こすか、どの部分に応力が発生しやすいかを分析します。製品が壊れないようにするための形状検討や軽量化の検討を行う段階で用います。

振動によるコンデンサ変形量解析

振動によるヒーターユニットのケース強度解析

流体解析

HVACの解析では空気、熱交換器の解析では水/冷媒と、流れる流体の性質を変化させて各製品の挙動を分析します。

HVAC流体解析

ヒーターユニット、ブロワユニットの内部を風がスムーズかつ均等に流れるか、また風に温度の情報を入力し、熱交換器を通った後の冷風と温風の混ざり具合が適正か分析します。

ヒーターユニット内部の風の流れ解析

ブロワユニット内部の風の流れ解析

ヒーターユニットの温度コントロール性能解析

熱交換器流体解析

ヒーターユニット、ヒーターコア、バッテリークーラ―などの熱交換器内部を水、冷媒が偏りがなく均等に流れるかを分析します。

ヒーターコアの流れ解析

バッテリークーラーの流れ解析

性能シミュレーション解析

エアコンシステムを構成する各部品の性能を数値モデル化してエアコンシステムを構築し、各部品の挙動を分析します。

高精度の解析モデル構築

環境試験棟(ETL)は、温度/湿度/風/日射など、世界中のあらゆる環境を再現した試験室内で車の走行状態を再現できます。性能シミュレーション解析と走行状態の車との関係を確認しながら、車をモデル化しMBDの精度向上を行っています。

03

ものづくり検討・図面化

各部品を生産する設備や金型の構造を考慮して、
問題なく生産できる形状を検討し、3D CADを用いて形状を仕上げます。
その形状を2D CADに落とし込み、寸法、材料、仕様などを記入した図面を作成します。

例えば、溶けた樹脂が金型に充填されていく様子、成形後に予測される変形を解析ソフトを使用して検証し、金型と形状の最適化を行います。

3D CAD上で作業しながら、生産する上で問題となる事を全て解決し、生産できる形状を決定します。

04

部品・製品の試作組み立て

図面に基づき作成した部品を寸法検査し、動作可能な製品として組み立てます。

05

評価設備を用いた製品テスト

製品が狙いの性能になっているか、不快な音はないか、
世界中のさまざまな環境で使用しても壊れずに作動するかなどを
さまざまな設備を使ってテストします。

使用環境に適合しているかを
確認するテスト

塩水噴霧試験機

車両の前方に配置されるコンデンサは走行する地域、条件によって様々な環境にさらされ、特に冬は、道路に撒かれる融雪剤の塩分によって腐食の影響を受けるため、腐食によって壊れる箇所がないか、冷媒の漏れがないかなどの確認を行います。

塩水噴霧試験機

試験後

恒温恒湿試験装置/恒温室

世界の各地域で使用される車の室内環境は、低温から高温まで幅広くとても過酷な環境となるため、過酷な温度環境で長時間経過した場合でもきちんと作動するか、元の状態から変化がないか、また過酷な温度環境で作動させ、異音の発生が無いかなどの確認を行います。

部品の耐久性を確認するテスト

振動試験機

車両に装着される部品は、エンジンの振動、走行する路面の凹凸、車の加減速などによって振動を絶えず受けるため、長期間の振動によって製品が壊れないか、異音が発生しないかなどの確認を行います。

要求する性能・機能と
なっているかを確認するテスト

冷暖房性能試験装置

エアコンサイクルを構成する部品を車外、車室内、エンジンルーム内の温度/湿度環境を再現した部屋の中で稼働させ、エアコン性能を測定します。空調用のエアコンシステムだけでなく、バッテリークーラーやEV用ヒートポンプシステムの性能試験も行っています。

静粛性を確認するテスト

防音風洞試験装置

車の室内に配置されるHVACは送風や通路切り替え、温度調節によって少なからず音が発生します。そのため、無響室を使って乗員が不快に感じる異音の発生が無いかの確認を行います。

06

開発完了・商品化